大槇精機本社工場

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エントランスホール
会議室
*工場トップライト
削り出された空間* 
中庭夜景
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四方を建物に囲まれた旗竿敷地に計画された金属精密加工工場である。
工場面積を最大限確保しつつ、周辺への騒音や機密保持を考慮すると閉鎖的な佇まいにならざるを得ない条件下で、快適な職場と本社の顔をどう創り出すかが課題となった。

そこで、この工場で行われる作業工程の一つである「削り出す」という造形操作で空間を生み出そうと考えた。
まず、敷地いっぱいの塊から建ぺい率を満たすまでボリュームを削り出す。そこをアプローチと駐車場を兼ねた中庭として緑化し、開け放てる開口部を内向きに創出した。
次に、塊の上部より南北に55Mの直線スリットを削りとり、工場には採光を、事務所にはデッキと眺望を、会議室には吹抜けを生み出した。
また、このスリットはアプローチの圧迫感を低減し、殺風景になりがちな工場に、内外の関係が心地よい職場環境を作り出している。

大槇精機本社工場
所 在 地 :埼玉県朝霞市
用  途:工場・事務所
施  工:(建築)岩本組    
延床面積:1479.01u
構造規模:鉄骨造3階建て
竣  工:2005年
撮  影:西川公郎・峯田建*